FC東京 vs サンフレッチェ広島

緊迫した前半と点の取り合いの後半と、良い試合だった。結果2-2。これで広島戦は昨年から4試合すべて引き分け。二度も追いついたのでもう一点が欲しかったけど、まあ仕方ないか、と思える戦いぶり。なんだかひさしぶりに手に汗握る試合を観たような。しかし広島はさすが最近まで優勝戦線に踏み止まる奮闘ぶりを見せていただけあって、プレスも見事なら、ディフェンダーの死角から飛び込むボールをもらう動きも見事なもの。あの動きぶりを東京の選手たちにもお手本にして欲しいほど。敵ながら惚れ惚れとした。


東京は珍しく技巧に長けた選手ばかりで中盤を構成していたものの、広島のプレスに苦しみ、なかなかフィニッシュに持ち込めない。普段ならば長短のパスを自在に出せるはずの宮沢が、(先日の大宮戦も決して良いわけではなかったけど、)今日はどうしたことか足下にボールが収まらず、パスの精度もいまいちだったことが心配。梶山と二人でボランチを組んだことで、潰れ役を買って出ていたことが原因ならばいいんだけど。その反面、梶山は良かった。運動量が少ないことを的確なポジショニングでカバーし、狙いどころの良いパスを出せていた。そのパスが綺麗に通るならば言うことはなかったけど、周りの選手が反応しきれないことが多いのがさみしいところ。


そして今日触れるべきはやはりササ。どんな状況からでもシュートを狙おうとするし、どうしてもシュートが撃てない状況ならば周りを上手に活かそうとする。ああいうストライカーが最前線にいてくれるだけで、観ているこっちとしても熱が入る。今日はササが投入されることで、どこかチーム全体が点を取るためにシフトアップしたような印象すら受けた。ベンチになんか置いておかないで、キックオフから使ってくれればいいのに。ササがクロスをヘディングでそらして、そのボールを阿部が見事なトラップからボレーで決めた瞬間なんかは、スタンドを転げ落ちるかと思うほど興奮した。あの二人のストライカーの組み合わせは、タスクがしっかりしていて良さそうな気がする。




気付いたら今年のリーグ戦も残りたったの7試合。現在の順位が11位とはいえ、入れ替え戦対象となる16位まではまだ勝ち点で4しか違いがないので油断は禁物。早いところJ1残留を決めて、安心して試合が観れるようになりたいものだ。まずは来週、東京ダービーにてヴェルディを徹底的に叩いてもらわないと。久しぶりに味スタの反対側のゴール裏に行くのも楽しみだ。