ロード・オブ・ドッグタウン

以前『Dogtown & Z-Boys』でドキュメンタリーとして追いかけられたスケートボード黎明期の物語を、ストーリー状に構成し直したような映画。事実を淡々と積み重ねていくような映画であることを想像していたのに、まさかあれほどまでに切ない物語に仕上がっているとは思いもよらなかった。栄光と挫折、恋と友情のすれ違いのランデブー。もちろんエンターテイメントとして魅せるために、事実に対して多少の脚色はされているんだろうけど、それにしても切なすぎる。トニー・アルヴァ、ジェイ・アダムス、ステイシー・ペラルタという3人を中心に物語が展開されるものの、ステイシー・ペラルタ本人が脚本を担当していることもセンチメンタルさ加減に拍車がかかっている原因なのか。大会の途中、去り行くジェイ・アダムスの後ろ姿なんかには思わず涙を誘われそうにもなった。いい映画でした。
切なさとは別の良かったところをあげるとすれば、メンバーの重要な転機を司るジョニー・ノックスヴィルの登場場面。悪趣味極まりない出で立ちであらわれるその姿に軽くノックアウトされた。存在感が圧倒的すぎる。