iTMSの上陸にあたって

昨日のニュース(iTMSが春から日本でも!)を知って、この日記でも取り上げるとともに、ネットの色んなところを見て回ってみたら、思いのほか懐疑的な意見が目につきました。どんなものかと言うと、だいたいが、「ぶらぶらレコード屋をのぞいたり、試聴したりしてなんとなく買ってみたり、思いもよらなかった音楽に出会ったり、買ったCDやレコードにわくわくしながら家路を急いだりとか、そんな全てが楽しいんじゃないか」といったものでした。僕もそんな気持ちはよくわかる。ECDもECDIARYのなかで、「実物を手に取ってレジに持って行き、ポケットから札を取り出し広げて渡し、オツリをもらう。そういうことをしないと買った気がしない。貨幣制度なんて虚構だからだ」と言ってた。そんな話に思いをめぐらしていたら、何年か前に友達と、ネットの浸透に伴って新聞は絶滅するかどうか、と議論したことを思い出しました。その時の結論としては、間違いなく新聞の市場は小さくなるけど、毎朝、紙の手触りを感じながら世界のニュースに思いを馳せたり、コーヒーを飲みながら家族とその日のニュースについて話をすることを楽しみにしている人がいる限りは新聞はなくならないんじゃないか、ということになったので、iTMSとCDについても同じようになるのかな、と僕は勝手に思ってます。要はあのバンドの曲ちょっと聴いてみたい、というカジュアルな感覚を満たすのが音楽配信で、いい音質でいい環境で聴きたいという思いを満たすのがCDや、もしかしたらSACDとかDVD-Audioになる、ということ。どっちを選ぶかはその人次第。僕はどっちも欲しいっす。