Little Tempo / Super Tempo (2005, Speedstar, 試聴)

rum2005-05-01

リトルテンポのこれまでのアルバムのなかで最高傑作のような気がする。少なくとも僕はこれまでで一番好き。前作までのどのアルバムにもあった怖さが控えめになって、開放感が増した印象。スティールパンの音がこめかみに心地よい衝撃を与えるような錯覚すら覚える。なんとなくこれを聴いていると、何年か前のフジロックで、ビールを買ってくるように頼んだ友達がリトルテンポのライブに掴まって帰って来ず(僕は川べりで足を水に浸しながら聴いてた)、後で責めたら「あのライブに愛を感じてたから」と言い訳されたことを思い出す。つまりはそういう雰囲気を持ったアルバム。野外で、気のおけない相手とぼんやりと過ごしているときに、こんな音楽が流れていたらもうそれ以上何も望まなくてもいいような気になるんじゃないかな、と思った。