FC東京 vs 名古屋グランパスエイト

良いとも言えず、悪いとも言えない、なんとも微妙な試合だった。前半は両者カウンター狙いなのか、見所に欠ける散漫な印象。どちらにも点が入る気がしなかった。後半に入って東京が押し気味に試合を進めるものの、ゴールは相変わらず遠い。今日の楢崎の出来が良かったこともある。ササを投入して以降、いくらかゴールが近づいた気配がししたように思えていたところ、ショートコーナーからのパスミスを奪われ、カウンターから失点。それまで幾多のパスを散らしていた酷いピッチ状態だったのに、あのカウンターのコースには問題がなかったなんて。また負けるのかと気持ちが沈み始めた頃、目を疑う出来事が起こった。それまでパーフェクトな仕事をしていた楢崎が今野のクロスを信じられないようなファンブルでゴールに入れてしまう。一瞬何が起きたのかわからなかった。東京からすれば正に暁光。攻め立てても点に繋がらず、カウンターから失点、敗戦を覚悟した矢先にプレゼントのような得点で引き分けだなんて。勝ち点0と1ではだいぶ違う。試合終了の笛が鳴った後、東京のゴール裏からは割れんばかりの楢崎コールが起きていたのが印象的だった。それにしても、ロスタイムのササのヘディングが吉村に頭で弾き返されていなければな。あれが入っていれば夢のような試合だったのに。
ところで、今日の主審は西村。審判団の発表があったときには、両チーム合わせて何人退場になるんだろう、と思っていたのに、意外や意外、今日の西村は真っ当な仕事をしていた。ゲームの流れを崩さず、流すところと止めるところの判断がしっかりしていたような気がする。やればできるんじゃん。審判に対してこんなことを思う時点で情けないけど、いつもあんな笛を吹いてくれればな。