King Britt presents Sister Gertrude Morgan (2005, Roepadope, 試聴)

rum2005-08-25

さすがはキング・ブリットと言うべきか、とんでもないアルバムをリリースしてくれた。福音伝導師シスター・ガートルード・モーガンが69年に残した録音(ヴォーカルとタンバリンだけのレコード!)をベースに、トラックを作成し、混ぜ合わせ、実に36年の時を越えるコラボレーションを成功させている。
これまでキング・ブリットの作る音楽には(DJプレイの印象と混同しているのかもしれないけど、)スムーズで澱みない音楽を作る気がしていたものの、今作ではその印象は残したまま、荒々しさ、獰猛な印象すら垣間見えるようになった。しかも基になっている音源が福音伝導師の残したもの(=ゴスペル)なだけに、高揚感、時折訪れる歓喜の瞬間については言うまでもない。今年屈指の傑作。ベストと言っても言い過ぎにはならないように思う。ブラックミュージックを好む人は当然全員聴くべき。