FC東京 vs アビスパ福岡

東京のいつも苦手な天皇杯初戦。いつもと同じ場所なのに、どこか違うところへ来たような印象すら感じる味スタ。観客が少ないというだけではなく、運営がJFAということで選手入場の音楽もない。まるでプレシーズンマッチを観ているように牧歌的。福岡が大幅にメンバーを落としてきたせいもあるかもしれない。点を取られることや負けることに怯えることもなく、ゴールが決まった瞬間の爆発的な歓喜もなかった。阿部吉朗のゴールの時は「今のはクロスもヘディングもうまかったねえ」、鈴木規郎のゴールの時は「わあ、入っちゃった」といった具合。平和な昼下がりのサッカー見物。今日のように漫然と試合を眺めるのも決して悪くはないけど、やはりもっとひりひりとした、緊張感に溢れる試合のほうが好みだな。


それでも今日は加地の復帰という喜ばしい出来事もあった。見慣れていると認識しづらいけど、サイドを駆け上がるタイミングや、ボールを受け取る瞬間の動きなんかは、やはり代表選手の風格が漂っていた。プレイ時間は短かったものの、もうそろそろ完全に復調してくれそうで期待が持てる。