鹿島アントラーズ vs FC東京

まずは負けなくて良かった、本当に負けなくて良かった。いったい何度勝ち越しゴールを決められることを覚悟したことか。日が暮れるとともに気温が下がり、(じゅうぶんな厚着をしていなかったこともあって)凍えそうなカシマスタジアムのスタンドで、もうだめだ、と思っては胸を撫で下ろしの繰り返し。きっとテレビの前ではあそこまでのアップダウンを体験できなかっただろうから、とりあえずは行ってよかったということか。


前半が始まってしばらくの間は、今日の東京は強いなあ、とのんびり構えていたところにセットプレイからの失点。そこからは東京側がさらなる失点をすることに脅えてしまったのか、出足が悪くなり、プレイをうまくつなげない。鹿島のあまりにも流動的すぎるポジションに翻弄され(そう考えると、やはりジーコジャパンの完成形は鹿島のサッカーなんだろう)、対応が後手後手に回ってしまい、シュートの見本市のような状態。ところが枠内のシュートは土肥がしっかりと防ぎ、決定的すぎる場面のシュートはすべて枠外に逸れていく、というある意味で理想的な展開。前半40分頃に今野が値千金の同点ゴールを決めて、同行の知人達と「前半終了間際に追いつくのは最近の勝ちパターンだ!後半勝ち越し!」と言って笑いあっていたものの、残念ながら後半も展開は変わらず、シュートの雨あられに見舞われる。それでも数少ないチャンスだった、阿部のヘディングや浅利のシュートがあと1メートル横だったならば、と言うことすら夢想するほどの厳しい試合。茂庭を怪我で失いながらもなんとか守り切ったことは頼もしい。なんとかもぎ取った価値のある勝ち点1。これはきっと選手にとっても自身につながるだろうな。


試合内容とは関係ないけど、今野は今日もゴールを決めた後、大塚愛のDVDを見て真似した、と噂されるパフォーマンスをやっていた。そんなにゴールを決めるたびにやられたら、音楽的にはまったく興味がないのに、そのDVDを見なきゃいけないような気分になってくるから不思議なもの。もちろんその振りの詳細を覚えるためだけに。誰か身の回りの人が持ってないだろうか。持ってないだろうな。