RSL / Every Preston Gold (2005, Players/Ninja Tune, 試聴)

rum2005-11-17

イングランド北部出身のRSLのファーストアルバム。帯には「ラテンとハウスをベースにした新感覚のサウンド」と書いてあるし、インナースリーブの短い解説には、「サンタナとルーク・バイバートが共演したようなファンキーなジャズ・ラテンミュージック」と称されたことも載っているものの、この音楽は視点によってはどんな捉え方もできるだろう。僕にとっては、(単純に音楽の嗜好から言って)ラテンのフレイバーを持ったファンクミュージック、と考えるのがもっともしっくりくる見方だけど、アシッドジャズなんかのUK産クラブミュージックの系譜もしっかりと汲んでいる。ただしこのアルバムはこれまでに聴いたそういった類の音楽と比較して、決定的に泥臭い。別な言葉で例えるならば、夜が明けなそうな感じ、とでも言えばいいのか。ダンスフロアで汗まみれで踊り続け、ふと時計を見るとまだまだ夜明けは遠い午前2時。ならばいっそのことこのまま朝が来ることも忘れてしまおう、そんな時間に相応しい音楽。