アルビレックス新潟 vs FC東京

往復8時間ぐらいかと目論んでいたのに、渋滞に巻き込まれて計11時間のバスの旅から帰還。危ないシーンを何度か迎えながらも内容としては完勝だったので、はるばる新潟まで遠征したかいがあった。


初めて行ったビッグスワン。印象としては味スタに近いけど、スタンドに高さがあり、傾斜も強いぶんいくらかこちらのほうが観やすいか。サッカー専用スタジアムがいちばんだとしても、このぐらい観やすければ陸上競技と兼用でも苦にならない。そしてそのスタジアムを埋める、満員に近いオレンジ色。試合前のマスゲームも見事なもの。ぜひまた行きたいスタジアムだった。


ところで今日の試合を迎えるにあたって、不安だったことがひとつ。それは最近の新潟の戦いぶり。しっかりと引いて守って、カウンター一本槍という戦い方は、僕が記憶している限り東京の苦手とする代表的なもの。ブラジル人3人だけに攻め切られてしまうんじゃなかろうか、と心配していた。実際には、新潟が効果的なカウンターを繰り出すものの、最終的には守り切ることができたので杞憂に終わったのだけど。後半開始直後のエジミウソンのシュートシーンだけは完全に失点を覚悟したものの、それ以外はきっちりと守れていた。シュートを撃たれそうな場面でもコースは完全に切っていたことが多かったので、あまり心臓に負担をかけることもなく、90分を楽しむことができた。


そしてなんといっても今日は、あの見事なゴールシーンに尽きる。あの状況でササがフリーなことが見えていて、そこにしっかりとパスを出せる梶山も素晴らしければ、そのパスをダイレクトで、ネットを突き破らんかの勢いのシュートを撃てるササも素晴らしい。今シーズンの東京のベストゴールは、4月の磐田戦の栗澤のゴール(と、そのゴールに繋がる一連の流れ。そういえばこのときも梶山絡みだった)かと思っていたけど、今日のゴールもまた甲乙つけがたい。


そういえば選手交代も良かった。後半ササを投入後、次の交代はどうするのかと思っていたら、まさか栗澤に替えて戸田を入れるとは。そうすると前線は阿部、ササ、ルーカス、戸田と、実質4トップのようなもの。なにがなんでも点を取る、という意気込みを感じてスタンドで熱くなっていた。これも、今野と梶山のふたりで守備も攻撃の組み立てもできるようになったことが大きいんだろうけど、このふたりの組み合わせを熟成させたこと、こういったしびれる采配を執ることを考えると、来年も監督はヒロミでいいんじゃないかと思う。


これで10戦負けなし。シーズンは残り2試合。次の川崎戦も楽しみなものの、このまま行くと最終節の長居が、セレッソの優勝がかかった試合になりそうでより楽しみ。セレッソも好調のようだけど、こちらも今のチーム状況だったら負けることも考えにくい。いったいどんな試合になることやら。