FISHMANS "THE LONG SEASON REVUE" @ 渋谷AX

チケットは確保したものの直前まで、もしかすると不愉快な思いをして帰ってくるんじゃなかろうか、と悩んでいたフィッシュマンズのライブ。行かずに後悔よりは行って後悔しようと、おそるおそる渋谷AXまで出かけてきた。


入場してまず驚いたことは、うんざりするほどの人の数。AXってこんなに人を入れて大丈夫なんだろうか、というほど場内は人でみっちり。ふだんならどんなライブに行っても音のいい場所をキープするため、PA前に陣取るところなのに、満員電車並みの混雑でそこまで辿り着けず。仕方なく今日はPA横で観覧。開演してすぐに、メンバーの一挙手一投足に大歓声をあげる観客を見て、やはり来るべきじゃなかったのかも、と一瞬後悔がよぎる。しかしそれも短い時間に過ぎなかった。柏原譲の「でででーでででーででー」と妙に抑揚のないベースラインも、欣ちゃんのやたらとかちかちしたドラミングも変わっていないんだなあ、と気付いたら、自然と涙がこぼれてきた。それぞれの演奏は何度か聴く機会があったものの、この二人(プラスHONZIやらダーツ関口やら)が一緒に演奏しているのを聴くのはあの赤坂ブリッツ以来か。実に7年ぶり。そりゃ涙も出るよなあ、と感慨も深く、それからの3時間20分を満喫。


もちろん、今日出演したボーカリストに対しては納得のいかない面も多々ある。ただそれも、"ナイトクルージング"での降り注ぐ照明と、"いかれたBaby"と、素晴らしすぎた"Long Season(特にあの欣ちゃんとASA-CHANGのドラムセッション!)"に免じて全部ちゃらにしたい。全体的に明るすぎた照明効果の人に対してだけはお説教したいですけどね。フィッシュマンズのライブでステージの上の人の顔なんて見えなくていいから。もっと薄暗くていいのよ。


ところで今日最後まで疑問が晴れなかったことがひとつ。欣ちゃんって前からあんな、AV男優みたいな喋り方をする人でしたっけね。そのせいでただの発言もすべておかしくてしょうがなかった。うん、笑って帰って来れたからいいのか。そういうことにしよう。