J1第4節 : 川崎フロンターレ

2試合連続で酷い内容に終始した試合を見せられた後だというのに等々力のアウェイゴール裏は満員状態。多摩川を渡るだけの近距離ながらも、これだけの人々がアウェイのスタジアムまでやって来た、その期待に応えてくれるだろうかと、不安な気持ちでキックオフを待った。ところが前半はまったく進歩が見られない。見所もリチェーリが決定機を二度外したぐらいしか記憶していない。これでは今日も暗澹たる気分で家に帰ることになるな、と思っていたものの、前半終了間際に負傷したリチェーリに替わって出場した川口信男が素晴らしかった。献身的なフリーランニングで前線を掻き回し、川崎の守備ブロックを混乱させただけでも見事なものなのに、スルーパスに抜け出し、ゴールキーパーまでかわして得点を挙げるという活躍ぶり。東京側から今日のマンオブザマッチを選出するとすれば間違いなく彼。なんとも頼もしい男がやって来てくれたものだ。
今日の後半は、東京の今年これまでの試合で一番良い内容だったように思える。プレスも早く、セカンドボールをしっかりと拾い、良く走っていた。ただ、その内容がガーロの目指すポゼッションを基本としたものではなく、昨年までヒロミのもとで指向していた、縦に早いサッカーだというのは皮肉なもの。意図の不明瞭だった選手交代(とそこからの失点)含め、余裕を持って試合を見れるようになるには、まだまだ時間がかかるんだろうな、と釈然としない思いでいっぱい。