「クリエイション・レコーズ物語」パオロ・ヒューイット著

rum2004-09-27

発売当初(去年の今くらい?)に買って、ほったらかしで読んでいなかったのを今頃読みました。クリエイション・レコーズというのは、90年代に栄華を極めた、UKのインディーレコードレーベルのこと。代表的なバンドは、オアシス、プライマル・スクリームマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ライドなど(それ以外にもグレートなバンドはいっぱいいるんですが割愛)。これらのバンドに多少なりとも思い入れのある人は、読んでも損がないかと思います。インディーズながら当時世界一のセールスを誇るバンドを排出するまでになったクリエイションの、狂乱の日々が、様々な関係者によって赤裸々に語られています。その中でも一番びっくりしたのが、レーベルオーナーのアラン・マッギーが述べている以下の内容。

そこにいたモデルたちの半分をアボットたちと一緒に家に連れ帰って、大量のコカインを持ち込んだ。(中略)彼女たちはぼくらを挑発して、ぼくらとやりたがっていた。ぼくらはといえば、踊りまくり、拳を上げて、「ロックンロール!」と叫んでいたよ。

どうですか?これだけで当時のクリエイションがどれだけクレイジーだったかわかる内容じゃありません?自分たちを挑発しているモデルには目もくれず、「ロックンロール!」と叫んでいるなんて、ぶっ飛び過ぎですよ。こんな酷い状態でも、あれだけのレコードがリリースされるんだから、たいしたもんです。その当時の僕はといえば、遥か遠い、まだ行ったことがなかったロンドンに思いを馳せながら、さまざまなクリエイション作品を聴いていたというのに、現場はまさかそんなことになっていただなんて。