クラムボン / てん、 (2005, コロムビア)

rum2005-05-13

実は僕、ちょっと苦手だったんです、クラムボン。音は好みなのに、ヴォーカルの声がどうにも。女の人の高くて粘る声ってなぜか受け入れられなくて。ところが去年リリースされた、フィッシュマンズのトリビュート盤に収録の『ナイトクルージング』を聴いたあたりから、そのヴォーカルにも馴染めたのか(と言うよりはあの曲が余りにも完璧なカバーだから?)拒否反応も起こさず聴けるようになり、遂にはこのアルバムを聴いてようやく確信しました。すげえわ、クラムボン


しかしなんでしょうね、このアルバムは。エレクトロニクスの手が入っているとは言え、ドラムとベースと鍵盤と声だけでここまで聴かせるなんて。ポップで、エクスペリメンタルで、涙腺まで刺激される。未来のポップスってのはこういう感じなんじゃないかな、という妄想も沸いてくる。ようやく友人達が連れ立って興奮気味にライブに出かけていた理由にも納得。
まだステレオ盤の方しか聴いていないけど、モノラル盤もゆっくり聴いてみよう。