Fat Freddys Drop / Based on a True Story (2005, Kartel, 試聴)

rum2005-08-12

マソウ氏のリコメンドにより知ったニュージーランドのレゲエ/ダブバンド、ファット・フレディズ・ドロップのファーストアルバム。傑作であることは間違いないものの、この音楽から受ける快楽を言葉に変換するのがどうにも難しい。レゲエやダブに振り切れることもなく、反動でジャズやファンクに沈み込むこともなく、緻密であり、ルーズであり、柔らかく、凛としている。人を弛緩に招くように進みながら、様々なものごとの中間に落ちるような音楽とでも言えばいいだろうか。
ここ数日、家に帰ってからはこのアルバムばかり聴いている。それも、パソコンのスピーカーからではなく、きちんとステレオから音を出して。こうやってしっかりと向かい合って聴けるようなアルバムとの出会いはひさしぶり。休日の昼間の予定を空けて紅茶でも飲みながら聴くと、他の何にも代え難い体験になるような気もする。