Last night a DJ saved my life

rum2006-04-11

かつてこんな時期があった。週末を迎えるのが待ち遠しい。音楽は最高だし酒はうまいし、出会う人々もなんだかいかれた人ばかりの狂騒のパーティライフ。それが海外からの凄腕DJでも、通好みの日本人DJでも、はたまたクラブではない場所で開催される知り合いのパーティでも構わない。先週は西麻布、今週は渋谷、さて来週はどこへ行こうか。
そんなふうにして過ごしていた日々も今は昔。最近は出かける回数こそ一時期に比べて減ってしまった。しかし、それでも相変わらず暇を見つけてはクラブへ出かけている。目的はDJの紡ぐ音楽に耳を傾けることだったり、フロアで手を広げ、汗まみれで踊ることだったり、はたまたラウンジで気のおけない友人とゆっくりと会話を交わすことだったりと、その日によって実に様々。
そうして夜を過ごしていると、この夜は得難い体験なんじゃないか、と思わせる夜が訪れることがある。流れる音楽は美しさの極みを垣間見せ、友人との会話には興が尽きず、たまたまソファで隣り合った人と交わすとりとめのない話にすら暖かいものを感じる、すべてのものが完璧に思える、そんな夜。もちろん頻繁にあることではない。それでも時折訪れるその瞬間を一度でも多く味わうために、また週末が来れば僕はクラブに出かけるのかな、と考えた。


最近よく聴いているPeechboyのミックスCD、『Everything Was Beautiful, Nothing Hurt』はタイトルが表している通り、そんな夜の空気を感じさせる一品。どうやら2004年ごろに少量しかプレスしていないもののようで、手に入れることはなかなか難しいようだけど、手に取ることができた人は是非聴いてみて欲しい。